工事のポイント
- 新築の店舗の玄関のドアを後付けで自動ドア化
- 50キロ以上ある厚いガラス戸を自動ドアに
- 既存の戸車を活かして施工したもののドアが重いためレールを保護するように工夫
- 無目センサーを取り付け、人の挟み込みを検知
- 施工費用は新規の自動ドア導入に比べて半額以下で収まった
重いドアの自動ドア化を後付けで実現する
FAS07は後付けのオーダーメイドタイプの後付け自動ドア製品です。
東京都にて新築の店舗の玄関をFAS07を使って自動ドアに改修いたしました。
こちらの店舗は新築で、新規に玄関ドアを入れたばかりです。
こちらのドアは、高さが2,245㎜、横幅が1,245㎜あり、車道に面しているため、振動を想定して、ガラスも厚い仕様となっております。
当然、重いです。
大人の男性でも苦戦するほどの滑り出しで、確実にドア重量は50㎏以上はあります。
これほど大きいドアだと、ふつうは取っ手が付くのですが、それもないため、指がかからず力が入りません。
ただ、そもそも取っ手が付いていても、これだけ重いとお子さんや高齢の方では引けるのか微妙です。
また、こちらはレールが下にあるタイプのドアのため、この重さだと、確実に重さで戸車が早く劣化します。
今はまだ軽いですが、いずれさらに重くなると思います。
オーナーさまのお話によると、当初は手動のままでの店舗オープンを考えたそうですが、それではお店のドアとしてはあまりに不便で、お客様に迷惑かがかるとのことで、私たちに声がかかりました。
現地調査しましたが、すでに内装もできあがっており、大きな工事が難しく、戸車を活かして施工することをご提案いたしました。
FAS07を使った後付け自動ドア化
FAS07は製品というより、後付け自動ドア化の方法、システム化の名前、といった方が正しいかもしれません。
FAS07の基本形は一般的な自動ドアと同じ品質のモーターを使って手動のドアを引くのですが、その引き方はバラバラで、お客様のドアに合わせます。
今回は、ドア上部から金具でドアと連結する仕様になりました。
また、今回は下レールがドアの生命線のため、施主さま、この店舗を建築なされた工務店さまに、レールを保護するためのご提案をいくつかさせていただきました。
工事そのものは、かなり簡単で5~6時間程度で終了です。
センサーはタッチスイッチでしか動かず、無目センサーはありますが、こちらは安全装置として、ドアが動いているときにのみ動作し、人の挟み込みを感知します。
重いドアを毎日使うリスク
ドアの不便があっても、人が通過するときは一瞬なので問題を後回しにしがちですが、ただ毎日、何回も使うとなれば、やはりそれは大きなロスとなります。
お店であれば、玄関ドアはお店の顔であり、やはりお客様に気持ちよく入ってきていただきたいですよね。
今回はお客様第一に、ということで施主様からご依頼を受けましたが、これだけ重いドアですと、ご利用されるお店側、施主さまも不便であったと思います。
おそらく、常に開けっ放しになってしまうと思いますし、台車なども使用される場合には作業効率も悪かったと思います。
そう考えると、我慢しても、マイナスが蓄積され、よいことはひとつもなかったかと。
また、なにより事故が怖いです。
手動ドアの場合、背中越しに、よく見ずにドアを閉めます。
それが特に重いと、やはり勢いつけてドアを閉めるので、とっさに閉めかけのドアに手を入れてしまった場合などは、大きな怪我の原因となります。
もし今回、新たに一般的な内蔵式の自動ドアを設置したら、ドア面積からいっても、また開口部の工事からいっても100万円では収まらなかったでしょう。
なにより、一度も使っていない新品のドアを捨てて、新たに自動ドアにするのは抵抗がありますよね。
手動のドアを活かし、かつ半額以下で施工できたのは、大変よかったな、と思います。
なにより、お客様に満足いただいたのが嬉しかったです。
FAS07の詳しい製品情報はこちらから
この記事を書いた人
株式会社ファースト・レイズ代表・八木幹夫。2級建築施工管理技士。日本電産サーボ株式会社にて自動ドアなどの産業機器向けモーターの技術営業を5年経験した後、株式会社ファースト・レイズを設立。後付けに特化した自動ドアの開発・施工販売をしています。趣味はドライブ、アウトドア、読書、車いじり。
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