工事のポイント
- お寺の木製の両引き戸を後付けで自動ドア化
- 木製の引き戸をなるべく傷めず、建築物と違和感なく自動ドアに
- 戸車がきれいだったので、今ある戸車を利用して自動ドア化
- 無線式のタッチスイッチと無目式のセンサーを併用
- 高齢者の方でも安全に利用できるようにセンサーの調整は念入りに
木製の両引き戸を後付けで自動ドアに改修
FAS07はオーダーメイドタイプの後付け自動ドア製品です。
今回はFAS07を使ってお寺の木製ドアを自動ドアにした事例をご紹介します。
こちらは東京都文京区にある浄土宗のお寺・一行院さまです。
「お寺の手動の木製引き戸をなるべく傷めず、また建築物と違和感なく自動ドアにできないか」というご依頼をうけました
今回のドアは中央から引き分ける引き戸。
ドアはわりあい大きく、重量があります。
そのぶん、開け閉めが大変で、とくにご高齢の方には負担がお大きいとのことでした。
任せてください、とさっそく現地調査させていただきました。
オートスライドでは高さが低くなり、割高になるので、FAS07で施工
調査の結果、最初はドア上部に簡易型後付け自動ドアキット・オートスライドを使用し、木製の化粧カバーでレールや本体を隠す案も上がりました。
ですがそれだと、オートスライド本体以外の大工費用がかさんでしまいます。
また、もともと引き戸の高さが低かったので、カバーを付けると縦方向がますます狭くなってしまいます。
これだと、使用する上で不便ということが決定打となり、オートスライドは不適合ということになりました。
最終的に、オーダーメイドタイプのFAS07を使って施工することになりました。
ドアが非常にきれいだったので戸車をそのまま使用し自動ドア化
FAS07は自動ドアエンジンそのものを一点もののカバーに内蔵する方式です。
自動ドアエンジンを今ある手動ドアに接続する方法には、吊り式と、現在の戸車を残す方式があります。
戸車式だと、頻繁に使用する引き戸では、時間がたつとレールがだめになったり、戸車が悪くなるのが一般的です。
ですが、今回のお客様の引き戸は、非常に掃除が行き届いており、戸車を分解してもごみ一つ出ないほどでした。
ですので、今回は戸車をそのまま使用したタイプとしました。
高齢者の方にも安全にご利用いただけるようにセンサーを微調整
内側はセンサーでドア手前に手をかざすと開きます。
外側は無線式のタッチスイッチと無目式のセンサーの併用としました。
リミットスイッチをかませることにより、1)タッチスイッチで起動→2)起動後に無目式センサーが働きます。
ドア手前で立ち止まっても、閉まってこない、という形になっています。
お寺の檀家さまは、高齢の方が多く、ドアの安全にはよくよく配慮しなくてはなりません。
引き戸から顔を出して、体を入れずに頭だけ引き戸に入れてお話するようなパターン(もともと手動ドアでよくあったことのようです)でも問題がないように意識して調整しました。
日常的に使う道具だからこそ、あることを意識しない、自然な動きをする。
そんなシステムの提案をいつも心がけております。
FAS07の詳しい製品情報はこちらから
この記事を書いた人
株式会社ファースト・レイズ代表・八木幹夫。2級建築施工管理技士。日本電産サーボ株式会社にて自動ドアなどの産業機器向けモーターの技術営業を5年経験した後、株式会社ファースト・レイズを設立。後付けに特化した自動ドアの開発・施工販売をしています。趣味はドライブ、アウトドア、読書、車いじり。
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