プロが解説|自動ドアのランニングコストはいくら?

自動ドアの電気代・メンテナンス費用をプロがわかりやすく解説

「自動ドアって、設置した後にどれくらいお金がかかるの?」
「電気代は高い?ずっと動かしていて大丈夫?」
「維持費が不安で導入を迷っている…」

自動ドアを検討している方の多くが気になるのが、“設置後のランニングコスト”です。

実際には、自動ドアは思っているよりも電気代が安く、日常的な維持費も比較的少ない設備です。
ただし、使用頻度や設置環境によっては、メンテナンス費用や部品交換費用が必要になるケースもあります。

この記事では、自動ドア専門業者の視点から、

  • 自動ドアの電気代
  • 維持費の内訳
  • メンテナンス費用
  • 故障時にかかるコスト
  • ランニングコストを抑える方法

まで、わかりやすく解説します。


自動ドアのランニングコストとは?

自動ドアのランニングコストとは、設置後に継続的に発生する費用のことです。

主に以下のような費用があります。

項目内容
電気代モーター・センサーなど電子・機械部品の電力
メンテナンス費点検・調整・清掃
消耗品交換ベルト・戸車・センサーなど
修理費故障時の部品交換や出張対応

つまり、自動ドアは「設置して終わり」ではなく、長く安全に使うための維持管理が必要になります。


自動ドアの電気代はどれくらい?

まず最も気になるのが電気代です。

結論からいうと、自動ドアの電気代はかまり安いです。

というのも、自動ドアは基本的にはつねに待機状態でほぼ休止状態だからです。動いたとしても、一開閉につき4~5秒と短いです。

設置場所、開閉回数の多さによって、非常に幅はありますが、一般的には月数十円から数百円程度です。


自動ドアの消費電力は低い

自動ドアは主に以下で電力を使用します。

  • モーター
  • 制御装置
  • センサー
  • 電子ロック(ある場合)

このうち最も大きな電力をつかうのはモーターですが、「開閉時だけ」しか通電しないため、結果としては、ほとんど電力をつかいません。

また、最近の自動ドアは小型で強い磁石を搭載した高効率のDCブラシレスモーターを採用しているため、省エネ性能が高く、センサーやコントローラーなども待機電力をおさえる工夫がされています。


電気代の目安

自動ドアは開閉回数によって電気代が大きくかわります。

使用環境月間電気代の目安
1日の開閉回数が500回程度の小規模店舗・事務所数十円から100円程度
一日の開閉回数が1000回を超える店舗100~数百円程度
駅などの大型施設1000円以上

田単な開閉回数の他、ドア重量、ドア幅、センサーの感知範囲などによっても電気代は多少変動します。


実はエアコン代の節約につながることも

自動ドアは、手動ドアに比べて「開けっぱなし」が減るため、

  • 冷暖房効率向上
  • 空調ロス削減
  • エアコン負荷軽減

につながる場合があります。

特に、

  • 開閉回数の多い店舗
  • 病院 クリニック
  • 台車などを使用するオフィス・工場
  • 介護施設

では、室温安定による空調コストの削減効果が大きく、自動ドア設置後のほうが電気代が安くなることもあります。


メンテナンス費用は必要?


自動ドアのメンテナンス・定期点検は法令で定められたものではありません。

ただ、メンテナンスをすることによって未然に自動ドアの不調をみつけ、大きな故障につながるまえに修理できます。


メンテナンス内容

一般的には以下の点検を行います。

  • センサー動作確認
  • 開閉速度調整
  • 異音チェック
  • ベルト摩耗確認
  • レール清掃
  • 安全装置確認
  • ネジゆるみ確認

ここうした点検により、大きな故障や事故を未然に防げます。


メンテナンス費用の目安

内容費用目安
年1〜2回点検一回数万円程度
スポット点検都度対応

自動ドアのメンテナンスを決める要因は使用頻度と、停止しては困るかどうかの用途です。


故障した場合の修理費は?

故障内容によって変わります。

比較的軽微なものなら数万円で済みますが、モーターや制御装置交換、さらにドアそのものの交換になると数十万と費用が上がります。


よくある故障例

センサー不良

  • 反応しない
  • 勝手に開く
  • 開閉が遅い

比較的よくあるトラブルです。


ベルト摩耗

開閉回数が多いと、駆動ベルトが劣化し、異音がします。

放置するとベルト切断により、駆動中に自動ドアが停止するなどの不具合がおきます。


戸車・レールの劣化

異音や動きの悪化の原因になります。


修理コストを抑える方法

① 定期メンテナンスを行う

小さな異常のうちに対処すれば、大きな故障を防げます。

結果的に修理費削減につながります。


② 使用環境に合った機種を選ぶ

人通りが多い場所に、寿命の短い家庭向けの簡易的な自動ドアを使うなどは頻繁な修理・交換が必須となり、かえって割高になります。

また、必要以上に重いドアや凝ったデザインなど、自動ドアの機械の負荷が大きい設計も、ランニングコストを高くする理由です。

とくに特注品のドアなどは故障すると、再製作に非常にお金がかかる場合があります。


③ 必要な部品のみ交換できる機種をえらぶ

自動ドアはいくつかのユニットに大別でき、メーカーや施工店によっては故障した最低限の箇所のみを交換してもらえます。


まとめ|自動ドアのランニングコストは意外と低い

自動ドアは設置後にも費用がかかりますが、

  • 電気代は比較的安い
  • 適切なメンテナンスで長寿命
  • 空調効率改善でトータルコスト削減

利便性と快適性の向上に対しては比較的ランニングコストは小さいといえます。


株式会社ファースト・レイズCEO

この記事を書いた人

株式会社ファースト・レイズ代表・八木幹夫。2級建築施工管理技士。日本電産サーボ株式会社にて自動ドアなどの産業機器向けモーターの技術営業を5年経験した後、株式会社ファースト・レイズを設立。後付けに特化した自動ドアの開発・施工販売をしています。趣味はドライブ、アウトドア、読書、車いじり。