工事のポイント
- 埼玉県越谷市にあるお煎餅屋さん新店舗の新設引き戸を自動ドア化
- ドアはペアガラスで高さもあり、かなり重い
- シャッターとの距離が近く人感センサーが設置できないので、内側と外側で開閉方式を変える
- ドアとドア枠を再利用したので、低コストで自動ドア化できた
新築の店舗の引き渡し直前なのに新設したドアが重い
埼玉県の越谷市にある老舗のお煎餅屋さんからのご依頼で、新築店舗入り口の自動ドア改修をお手伝いさせていただきました。
こちらは大手のハウスメーカー様による新築中の物件です。
内装は非常にきれいで凝った作りとなっていました。
ところが、オープン直前に問題が起こり、ご相談をいただきました。
その内容は、『以前の店舗で使用していたドアよりもかなり重いので、お客様にご迷惑をおかけするかもしれない』というものです。
ドアはペアガラスで高さがある
お写真でドアを確認すると、ペアガラスでしかも高さがあるため、手動で開け閉めするのは確かにキツそうです。
ちなみにペアガラスとは、ガラスが二重になっている構造のことで、「複層ガラス」とも呼ばれます。
最近の住宅・店舗用サッシは防音や冷暖房光熱の観点からペアガラスが選ばれることが多いです。
担当のハウスメーカー様も苦慮されていて、最初は手動ドアに取っ手を取り付けることをご提案されたとのこと。
しかし、外側にシャッターがあり、取っ手が邪魔になるため、このアイデアは却下せざるおえなくなりました。
なんとかならないかということで、弊社にご相談をいただき、急ぎ現地調査させていただきました。
引き渡し直前。できる限り何も壊さずに自動ドアにできるように知恵を絞る。
現場に伺うと、すでにクロスも貼り終わっていて、まさに引き渡し直前でした。
入り口を丸々壊して改めて自動ドアを設置するということも検討されたようですが、それはさすがにもったいない!
今あるドアを使って、なんとか自動ドアにできないか、知恵を絞りました。
工事の問題点1:シャッターが邪魔して外に人感センサーが設置できない
実際に拝見し、設計士さんと相談する中で、大きな問題が2つありました。
1つ目は、ドアとシャッターが近すぎる問題です。
一般的なもっともよくある自動ドアは、上部に人感センサーを取り付け、人が近づくと自動で開閉させるようにします。
構造的に、人感センサーはビーム部分が前に大きく張り出します。
この現場では、ドアとその外にあるシャッターの距離が近く、シャッターを閉めるとセンサーに当たってしまい、設置ができません。
人感センサーの設置は難しそうなので、どうすればいいか?
距離を測ってみるとタッチスイッチならかろうじて設置できそうです。
そこで『外からはタッチスイッチ、中からは手かざしセンサー』という一般的な自動ドアでは珍しい変則仕様でご提案させていただきました。
(コロナ対策としては、お客様がタッチスイッチでドアを開けて入店したあと、直後に消毒していただく、ということにしました。)
お客さまにもご納得いただき、シャッターが近すぎる問題はこの方法で解決しました。
外側と内側で開閉方式を違うものにできるのはファーストレイズの強みだと自負しています。
私たちは様々な自動ドア化のお手伝いさせていただいていますので、こういったご提案も得意中の得意です。
工事の問題点2:ドアの構造上、金具の耐久性に不安がある
2つ目の問題点は、ドアの構造です。
リクシル製のドアの上框(ドアのガラスの上部の枠のこと)は細いので、下手をするとガラスを割ってしまう可能性がありました。
また、ドア自体のアルミ厚が薄く、ドアと自動ドアを接続する金具の保持に不安がありました。
そこで別途、同色のアルミバーを特注で準備し、ドア上框に設置し、しっかりと固定したうえで、これを自動ドアと連結させました。
₍自動ドアに詳しい人向けに説明すると、疑似的なフラットバーです₎。
こうすることで、確実な動作と今後の耐久性にも期待できるようになりました。
この方式により、点ではなく面でドアを連結・可動できるようになりました。
工事完了。結果的にもともと自動ドアであったように仕上がる。
施工そのものは8時間程度。
ご希望どおり、建物には一切傷をつけずに設置しました。
できあがってしまうと、なんてこともないですね。
非常に美しく、もともと自動ドアだったかのように設置できました。
「お客様の誰も手動ドアだったとは気づいていない」とオーナー様もおっしゃっておりました。
なにより嬉しかったのは、無事オープンにも間に合ったこと!
オープン時から自動ドアにできたので、手動ドアだったことは内緒でよいと思います₍笑₎
こちらのお店、地元では有名な老舗のおせんべい屋さんです。
設置後、私もお伺いいたしましたが、とても美味しいですよ。
後付けでも美しく元からあったような自動ドアに仕上がるFAS07
今回使用した製品は弊社の提案型の後付け自動ドアFAS07です。
既存のドアやドア枠を流用して設置することができます。
自動ドア導入をご検討の場合は、ぜひファースト・レイズにお声がけください。
施工込みの後付け自動ドアFAS07の対応範囲は関東全域、山梨県、静岡県と愛知県の一部です。
現地調査は無料で承ります。
FAS07の詳しい製品情報はこちらから
この記事を書いた人
株式会社ファースト・レイズ代表・八木幹夫。2級建築施工管理技士。日本電産サーボ株式会社にて自動ドアなどの産業機器向けモーターの技術営業を5年経験した後、株式会社ファースト・レイズを設立。後付けに特化した自動ドアの開発・施工販売をしています。趣味はドライブ、アウトドア、読書、車いじり。
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